🌴引き分けではない

🌴ボヤキ徒然日記

我が家は賃貸マンションの3階です。

先週のことです。夕方、ベランダの方向から、小さな子供のけたたましい、泣き声が聞こえてきました。叫びながら泣いているので、何か抗議の泣き声です。

私は小さな子供が大好きですから、さほど泣き声は気にはなりません。ところが、いつまでも泣き止まないのです。

どうも下のほうから聞こえて来るようなので、下階のどのお宅か気になり、ベランダに出てみました。

すると、マンション前の生活道路の歩道に、幼稚園の年長組と思われる女児が寝転んでいました。幼稚園からの帰り道のようです。

ベランダからは死角になって見えない所にいる、ママに向かって、何やら抗議をしているようです。どうも抱っこしてもらいたい様子。

目測ですが、女児とママとの距離は20m位。ママがずいぶん先まで行っているようです。
車の往来もあるし、子供が道路に飛び出すと、ちょっと危ない状況なので、ベランダから様子を見ることにしました。

・女児|抱っこぅ~~~~~と叫んでいる

・ママ|こっちまで来たら抱っこするから、早く歩いて来なさい。とのガナリ声が響き渡る。

・女児|イヤだ~、抱っこぅ~

―この繰り返しがしばらく続く―

とうとう、ママの怒りが爆発したようで、女児の方にプンプン怒りを発しながら、速足で向かって行きました。

少し大柄な頑丈そうなママでしたので、ひょっとしたら、その女児は叩かれるんでは、と心配になりました。そのくらい女児に向かう、ママの姿には勢いがありました。

ママは女児の左腕を掴みに行ったので、叩かれませんでした。私の心配は杞憂でした。

ところが次の瞬間、その左腕を力ずくで引っ張ったまま、勢いよく歩き出しました。
体重の軽い女児は、寝転がった状態のまま、引きずられていました。

女児の体は2度、3度と上下にバウンドし、歩道面に身体(足)をぶつけていました。
たぶん近くにいたら、止めに入ったでしょう。それくらいの光景でした。

ちょっとちょっと、それは危ないぞと、心配しながら見ていると、10mくらい行った(引きずった)ところでママは止まりました。

あれだけ泣き叫んでいた女児は、その10mの間、無言で泣きもしませんでした。歩道面にぶつけた身体は、さぞや痛かっただろうに。
おそらく女児の足には打撲傷が…。

その10mの地点から、ママは女児を抱っこして、私の視界から消えて行きました。
女児とママとの距離は20mほどだったので、10m地点での抱っこは、どちらも負けにならない妥協地点だったのかなぁ。

――
とキレイな形で締めくくりたいところですが、長引く新型コロナ、梅雨空の鬱陶しさ等々、何が原因で苛立ってるかは知らないが、小さな子供相手に大人(親)のする行状ではないだろうに。

きっと女児は身体の傷よりも、心の傷を負ってると思います。
抱っこ後、その親子は見えなくなったので、その後の顛末はわかりません。

|きっと、10mのところでママが正気に戻り、女児を抱っこしながら謝っているだろう|
の光景であって欲しい、と思いました。