手紙を書く練習がてらやってみるか、という調子で女性a(専門学生)に手紙を出しました。もちろん下宿の連中にはナイショです。
そうすると、ようあんな文面にもかかわらず、その女性aから返事の手紙が来たんです。
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いつも郵送物は下宿の玄関口の棚に無造作に置いてあるので、既にもう下宿の連中には知れわたっていました。よって、例の駄弁リングの集まりで経過報告する羽目になりましたが。
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何回か文通してから、梅田駅近くのコジャレた喫茶店で、その女性aと会うことになりました。
しかし、何故かこういう雰囲気は苦手なんですねぇ。何しろ田舎者ですから。
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前身が女学校の高校(普通科)に通っていましたので、1学年8クラスの内、2クラスは女子クラスという、女だらけの高校生活でしたから、女性アレルギーはないんですけどね。
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喫茶店のコーヒー代があれば、インスタントコーヒーが何十杯飲めることか。貧乏学生は喫茶店なんか行きません。ですから、コジャレた喫茶店の雰囲気が馴染めないんです。
初対面の何となく、ぎこちない挨拶をして、飲み物を注文することになりました。しかしメニューを見てもワケわからん片仮名表示ばかり。
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注文を聞きにきたウェイトレスに、
・私
ふつうのコーヒーください。
・女性a
ウィンナ・コーヒください。
・私
えっ!コーヒーにウィンナーソーセージ入れるの?、と小声で洩らす。
(さすがに都会のコーヒーは違うなぁ)
それを聞いた女性aは、どんなコーヒーかを教えてくれましたが。
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穴があったら入りたい、本当に格好悪かったなぁ、だから気乗りしなかったんだ! あとはどんな会話をしたか覚えておりません。
その後なんとなく文通は立ち消えになりました。
今度は女性b(銀行員)と文通をし、コジャレた喫茶店で会うなどしましたが、前回の展開とさほど変わりはなく、そのうち立ち消えになりました。
こうして文通交際は不発に終わりました。
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今思えば、不釣り合いだったんでしょうね。相手はちょっとお姉さんタイプの大人の女性、こちらは精神年齢の未熟な田舎者のガキでしたから。
しかし、どちらも魅力的な女性でしたよ。
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当時の「エメロン クリームリンス」のコマーシャルソングを思い出します。