下宿での駄弁リングの集まりで、文通の結末を一通り報告すると、例のA先輩がまた何か言い出したのです。
A先輩曰く
「ようし、敗者復活戦をやろう!」
「同じ学年の友人Bの妹が、京都の女子大生らしいから、合ハイのことBに頼んでみるわ」
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*合ハイ:合同ハイキングの略
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何でも言ってみるもんです、OKの返事がきました。
男性陣はドリンク類を準備、女性陣は昼食を準備という手筈で、下宿学生6人と女子大生6人で、京都で合ハイすることになりました。
まる1日あちこち散策して、じゃあまたねぇ、でお開きになりました。合コンと違って、合ハイは健全なものです。
何人かは、流行りのミニスカートで来てくれましたので、目の保養にはなりましたけど。
下宿に戻り次第、早速反省会です。もちろん私の部屋で。
とにかく、各人がそれぞれお目当ての彼女(女子大生)を1人決めて、本日中に連絡を取るということになりました。
お目当ての彼女がダブった場合は、じゃんけんか何かで決めるわけです。
(相手が聞いたら怒りよるわ)
その夜の8時頃から、下宿先(個人)のオバサンに、ダイヤル式黒電話を借りて、それぞれ電話をかけました。
その結果、2組だけカップルが成立しました。交際がいつまで続いたかは不明ですが。
もちろん私はハズレでした。
3連敗やないか、まったく何が敗者復活戦だ!
A先輩は私と同じ建築学科専攻なので、何かと気にかけてくれました。
このA先輩からは、タバコ・サケ・オンナの薫陶(くんとう)を受け、田舎者もんのガキも、少しずつ大人になっていくのでした。
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そういえば、たぶん写真があったなぁ、とあちこち探してみました。ありました、ありました。
50年前のフィルム写真現像L版を、スマホで撮った画像で少しボケていますが、なんとなく昭和の感が漂っていて懐かしいです。
アホな私は、未熟なガキと思われないよう、サングラス姿で参加しましたが、何かチンピラみたい。
しかし髪はフサフサしてましたね、今はスカスカですけど。何しろ50年前ですからねぇ。
何十年か振りに写真を見ましたが、この50年間きっと皆んな、いろんな事があったんだろうなぁ、元気にしてるかなぁ、と思いを巡らすと感慨深いです。
若かりし同時代を生きた仲間だし、あえてボカシ加工はしませんでした。
(もう写真がボケていますので)
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昭和41:フジTVドラマ「若者たち」の主題歌 🎵若者たち
中央が私(19才)、右端がA先輩(21才)、赤いセーターがBさんの妹
下宿生1人はシャッター係で写っていません