岐阜市にある陸上自衛隊の日野基本射撃場で銃が乱射され、2人が死亡、1人が重傷を負うという報道で、ある鬼才監督の映画を思い浮かべました。
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独自のリアリズムを表現する、アメリカ映画の鬼才監督スタンリー・キューブリック。
この監督の代表作のうち、私は3本を動画で観ましたが、なかなか見応えのある作品でした。
・2001年宇宙の旅(1968作品)
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いま現在巷で話題となっているAI(人工知能)。そのAIロボットにコントロールされる人間の恐怖も描写されており、SFながらも不気味さを感じさせられます。いま観ても色褪せない55年前の映画です。
・時計じかけのオレンジ(1971作品)
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いとも簡単に人を殺めたりする描写などもあり、ちょっと私の拙い知性では、理解を越えるハイレベルな内容だったので、最後まで観ることができませんでした。
・フルメタル・ジャケット(1987作品)
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アメリカ海兵隊の新兵が経験するベトナム戦争での壮絶な体験の描写。過酷極まりない基礎訓練から人間性を奪う戦場まで、ノンストップの戦争アクション映画。
余りにも生々しい描写で、この映画も観賞を中断してしまいましたが。
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この「フルメタル・ジャケット」という映画。海兵隊新兵の過酷な厳しい基礎訓練は、鬼教官ハートマン軍曹の徹底的な叱責と罵倒、殴る蹴るの体罰など、心身ともに過酷を極めるもの。
やがて一人の新兵が精神の異常を来たし、訓練銃で鬼教官ハートマン軍曹を射殺したうえで銃自殺をするといったシーンがあります。
何となく情景が、岐阜市の陸上自衛隊の事件と酷似しているようで、鬼才スタンリー・キューブリック監督の「フルメタル・ジャケット」という映画が思い浮かんだわけです。
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このフルメタルジャケットは「完全被甲弾」などと訳され、 弾丸(飛んでいって的中する部分)の鉛を真鍮メッキなどで完全に覆った弾頭のことだそうです。
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