🌴まだらお婆ちゃんと親切なホテル従業員

🌴ボヤキ徒然日記

先日ご当地限定のセルフうどんチェーン店「どんどん庵」に行って来ました。連休で混んでいるかと思いきやガラガラ空き。隣の席には、お婆ちゃん(母親)と娘らしき中年女性の二人連れ。

お婆ちゃんといっても私より少し高齢なだけですが、妻の観察によれば、そのお婆ちゃんは視線がおぼろげで、少しまだらボケ(認知症)の感じのよう。

そのお婆ちゃんが割り箸を床に落としました。娘は母親に、落とした割り箸を拾って、新しい割り箸を取って来るよう、指図している様子。

その様子を見ていた、近くに座っていた親切なおじさん(お客)が、さっと立ち上がり新しい割り箸を持って来て、その母娘の席に持ってきてくれました。

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妻の長年の知人(同級生)の母親(故人)もまだらボケ(認知症)だったそうです。その知人は家事はもちろん、何でもそつなくこなすタイプ。だから、まだらボケの母親に何かを手伝ってもらうようなことは無いわけです。

しかしボケが進まないように、自分がやった方が早く済むことでも、母親ができそうなこと(米研ぎ等)は、極力やってもらうようにしてたそうです。

こういう話を聞くと、セルフうどんチェーン店での割り箸の件でも、娘がボケ気味の母親にした指図には、それなりの意図があったのかなぁとも思われます。

そういう意味合いでは、割り箸を持ってきてくれた中年男性(お客)の親切行為は、娘としてはしてほしくなかったことかもしれませんが…。

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もう30年も前のことですが、妻との小旅行で八ヶ岳(山梨県)のリゾートホテルに宿泊したことがあります。湯上がりの浴衣姿でホテルの通路(廊下)を一人で歩いていると、非常階段付近の通路で立ちすくんでいるお婆ちゃんがいました。

普通にホテル内を利用するだけなら、宿泊者が非常階段なんか使うことはないわけです。そのお婆ちゃんが非常階段を降りようとしていたので、ちょっと声をかけてみました。

すると、どうもロビーの方向に行きたい様子だったので、行き方(そう難しくはない)を教えてあげました。

その後、私がロビー辺りを歩いていると、そのお婆ちゃんが私を見て、息子らしき男性に
「あの親切な従業員さんに、ここ(ロビー)の行き方を教えてもらった」
と言ってるわけです。

するとその息子らしき男性が、申し訳なさそうに私にお礼を言っておりました。非常階段での挙動不審のこのお婆ちゃん、やはりちょっとまだらボケのようでした。

しかし、私はホテル従業員ではなくホテル宿泊客なんですけどねぇ…。

翌日の大広間での朝食タイム、近くの席にそのお婆ちゃん一家も来ておりました。時おり周囲(の宿泊客)を気遣って、息子らしき男性がお婆ちゃんの所作を叱責する声が聞こえてきました。

そんなお婆ちゃんの所作なんか、誰も気にしていないわけですが、きっとその息子さんは、他人に迷惑をかけないような躾を、お婆ちゃんから受けていたんでしょう、きっと。