♪兎追いしかの山・・・♪の兎といえば、思い出したことがあります。
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小学生だった頃の夏休みに、九州の熊本の「ひいおばあさん=曽祖母 (そうそぼ) 」の家に、一泊二日で遊びに行ったことがあります。 いま生きていれば130歳くらい。
その曽祖母は一人で、朝日放送TV番組「ポツンと一軒家」のような所に住んでいるわけです。
麓からその家まで登って行く獣道の叢(くさむら)には蝮(マムシ)が潜んでるし、家には電気がなく石油(灯油)ランプでした。
夜はランプを消すと真っ暗けで怖い怖い。まるで、最近読んだ泉鏡花の「高野聖」みたいな夜中の雰囲気。
子どもが遊ぶ所はなく、遊びといえば、植えてあるホオズキの実の中身を取り出し、空になった殻の中に息を吹き込んで膨らませ、それを風船かわりにして遊ぶくらい。
また、飼っている兎に餌をやったり、一升瓶に焼酎漬けされたマムシを見たりして、暇を潰しておりました。
そして、夕食時になると「今日はご馳走だよ!」と言って、メインディッシュは、鶏肉(と思われる)肉料理が出てきました。
私はどちらかといえば、魚派で肉類は苦手なので、少し食した程度でした。大人達は美味しいと言って、パクパク食べておりました。
ランプを消すと、家の中は真っ暗けとなり、気味が悪いほど、家の外はシーンと静まりかえっていました。朝になるのが待ち遠しい。
翌朝起きても、することがないので、兎に餌をやろうと兎小屋に行きました。しかし兎がいないので、曽祖母の所に行きました。
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・私
ばあちゃん、兎が逃げちゃっていないよぉ。
・曽祖母
おまえ、昨日の晩食べたやろう。ご馳走しようと思って、兎さんに「野菜」になってもらったんや。
・私
、、、。
(そう言ってくれたら食べなかったのに!)
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兎肉の食感や味は、鶏肉とはほとんど同じに感じました。
やっぱり「兎追いし」は「兎美味し(い)」だったんだぁ~。